間違いだらけの猫よけ対策

猫はテリトリー意識の強い動物。一度、トイレ場所に指定されると、その指定解除は非常に困難です。

でも、完全な猫よけには、秘策ルールがあります。
それは、「猫が嫌がることを慣れられず、猫があきらめる（学習する）まで継続する」です。

これまで「猫よけ」と言えば、ペットボトルに始まり、コーヒーやニンニクに正露丸、お酢や米のとぎ汁、また市販の薬品や置き物など、実に多くの対策がありましたが、それらの効果はまったくないか、あっても一時的。

これらは、もともと「一時的」な対策ですから当然と言えば当然かも知れません。
調査アンケート（2005年実施）、やはり「これが良い」される対策のほとんどは、まったく効果がないか、その場しのぎの対策になっている現状がわかります。

以下、猫について常識と思われていることが、「実は間違いだった。」というような事例をいくつか紹介します。

猫は（ふかふかの）土が好き。
プランターや家庭菜園へのフン被害。フンをしたあとこんもり土を盛る。

よくある被害ですが、すべての猫が（ふかふかの）土が好きとは限りません。

ある猫は瓦屋根やスレート屋根に、ある猫は車の上に、ある猫は大粒の砂利を掘り返して埋める。

「我が家の庭は土だから、コンクリにすれば良い。」そう思った方が、業者に依頼してコンクリにしたところ、フン被害が無くなるｹｰｽも報告されていますが、相変わらずコンクリートの上に被害が発生してしまったという報告もたくさん届いています。

「砂利にすればよい。」「レンガにすればよい。」など、その場所の「素材」を変更しても、猫にとってはその「場所」がトイレですから、あきらめず継続するのだと考えられます。

「猫は土が好き。」というのは完全な間違いではなくても、すべての猫に共通する習性ではないと言えます。

市販の忌避剤でもニオイで撃退しようとするグッズが販売されています。
また、みかんをはじめ、かんきつ類やコーヒー、お酢、米のとぎ汁、タバコなどニオイで撃退しようという他方法も広く知られています。

確かに、猫にも嗅覚があり、苦手とするニオイがあるのは間違いありません。

しかし、猫にとっては「自分の場所」は命より大切」と言われるくらいです。
多少イヤなニオイがあってもテリトリーを守ろうとします。

また、老齢などで衰えている猫は、そもそも嗅覚も鈍感になっている可能性も高く、いくら臭いニオイで対策したとしても焼け石に水となる可能性もあります。

嫌がっているかどうかは、対策の後を見ればわかりますから、それを１ヶ月、３ヶ月〜と継続すれば、その場所をあきらめる可能性もないとは言えません。

しかし、忌避剤を利用された方の感想の多くに見られるように、「慣れられる」と振り出しに戻ります。その対策は、その場で終了となるのです。

猫が嫌がるニオイ」があるのは確かですが、その習性を逆手にとって忌避するのには、やや不足があるようです。

猫はもともと警戒心の強い動物ですから、手を叩いたり声を上げることで逃げて行きます。
猫が逃げるのは、おそらく身の危険を感じるためと考えられます。
これは猫に限らず、ｌどんな動物にも共通する習性でしょう。

しかし、その音が警戒に値しないと感じたなら、当然の如く警戒しなくなる。
つまり、慣れてしまう。

「最初は、びっくりして逃げていたが最近は逃げも隠れもしない。」

このような報告事例は枚挙にいとまがないほどです。

ネズミの脳年齢が人間でいうと2〜3歳とも言われることがあるので、猫ならそれ以上の脳年齢だとすると、大きな音が警戒するに値するのか否かはすぐに判断できるのかも知れません。

トゲトゲ状のプラスチック製品など、物理的に被害を食い止める方法があります。

弊社でも取り扱いのあるキャットカットという製品は、玄関横の狭いスペースや、プランターや植木鉢の中など、確かに部分的な猫よけに強い効果を発揮しています。

確かに、物理的な忌避対策は高い効果を発揮しますが、「避けてやればいいじゃん。」まるで、そんな風に行動する個体も多く報告されているので注意が必要でしょう。

報告例
・トゲトゲを足でどかしてフンをしていた。
・噛みちぎっていた
・トゲトゲの上に糞をしていた