猫よけ方法の正しい知識

うちの母親も、以前は、「猫よけと言えばペットボトル」とばかりに、家の周りに汚らしく並べていました。

ペットボトルは、その昔、何かのきっかけで拡散したデマのせいです。

何の根拠もない対策です。

せめて猫の習性は知っておこう

火を消すには水。氷を解かすには熱。

相手を知っているから正しい対策が取れます。

猫よけも同じ!

さて、猫は自分のテリトリーを決めて行動する動物です。

半径数百メートルの中で食事場、昼寝の場所、トイレ、社交場と区別してうろうろします。

さらに、それぞれの場所に対する執着(しゅうちゃく)が異常に強く、簡単にはあきらめあせん。

トイレと決めたら何がなんでもそこがトイレ

呪縛霊のように、場所に取り付きます。

そう簡単にはパターンを変えることはありません。人の家の庭だろうが、公道だろうがお構いなしです。

場合によっては家の屋根が猫のトイレにされる場合こともあります。

玄関前がトイレやマーキング(尿)場所、庭のウンコなんてのは定番中の定番です。

続けるのがコツ

飼いネコをシツケできるように、ネコは犬と同じく学習能力があります。ちゃんと教えればおぼえてくれます。

シツケをするには猫の苦手なことを繰り返し行なって教えます。これを猫よけの方法として応用します。

飼い猫がテーブルに乗るのをやめさせたいなら、乗る度に大きな声で叱って、乗らなくなるまで(学習するまで)継続します。

しかし、これが庭に来るノラネコとなると、そんなことはとてもできません。そこで、薬剤や機械などに頼ることになります。

もっともポピュラーなのはホームセンターなどで入手できる忌避剤(きひざい)です。猫がいやがるニオイ成分を利用したつぶ状の薬剤。これを猫が来る場所にまきます。

ここでポイントですが、1回や2回まいただけではダメで長期間の継続が必要です。ネコが「ここはクサイ。いやだ。」と学習するまで、来なくなるまで、続けます。1年、2年とかかるかもしれません。

対策前に効果的な処置をしよう

「ただ薬をまけばよい」「ただ機械を置けば良い」かというとそうではありません。

糞尿の場所はキレイ処理する!が大原則です。

絶対にニオイを残さないように土や砂利はごっそり取るか、におい消しの薬剤をまくなどします。(キッチンハイターや次亜塩素酸ナトリウムを薄めてまく等)

コンクリートやタイルの場合は、水とブラシでゴシゴシ徹底的に水洗いします。

これは、どんな対策でも同じです。

ニオイを残すと、それを手がかりにまたやってくるからです。

糞の山を放置したまま対策をしても、標高は高まるばかりです。

被害期間によって対処法が違う

「最近、ネコを見かけるようになって、たまにフンがある。」

そんな場合は、まだトイレ化されていない可能性があるので、ウンコを取り除いて、おしっこの場所は匂い消しをして徹底的に清潔にします。

そうすることで、縄張りを定着させてないネコは他に場所を探すことになります。

「もう半年以上フンがある。」
「5年以上悩んでいる。」
「10年放置していた屋敷を改装したが、ネコがいついて困る」

このような場合は、完全に「トイレ化」しています。

そのエリアのネコの縄張りとして定着してしまっています。

「ネコごとき」となめてかかる人も多いのですが、ひとすじなわでは行きません。

ペットボトルや薬剤など、中途半端なやり方ではなく、猫よけ機導入ははもちろん、気合を入れて徹底的に撃退しましょう。